
3日(現地時間)、トランプ大統領はTSMCの対米投資を発表する席で、「ここに工場を建てるなら関税はかからない。 したがって、彼(TSMC)はゲームでリードしている」と強調した。 トランプ氏の今回の発言は、米ワシントンDCのホワイトハウスで、TSMCのウェイザーザ会長と面談した直後に行われた。
トランプ大統領は「世の中で最も強力な人工知能(AI)半導体はまさにここ米国で作られるだろうし、その中で相当部分をTSMCが作るだろう」とし「これは経済安保はもちろん国家安保の問題」と強調した。 さらに、「TSMCも非常に安全な他の場所に存在(工場)を多角化できるだろう」と述べた。 彼はTSMCなど半導体企業が米国に入ってきて、韓国の金と働き口を盗んでいると繰り返し指摘した。
TSMCは同日の発表で、△新しい半導体生産施設(ファブ·fab)3つ△先端パッケージング施設2つ△研究開発(R&D)センターを追加で建設すると明らかにした。
TSMCはこれに先立って、2020年アリゾナに120億ドルを投資し、半導体工場を建設すると発表した。 その後、投資規模を650億ドルに拡大した。 これに対し、ジョー·バイデン前政権は半導体支援法(CHIPS Act)により66億ドルに達する支援金を約束した。 TSMCアリゾナ工場は昨年、量産に突入した状態だ。 ウェイ会長は「2020年トランプ大統領のビジョンと支持でプロジェクトを進めることができた点に感謝している」とし「AI発展とスマートフォン発展を支援するために多くの半導体を生産する」と説明した。
トランプ大統領は同日、米国で生産してこそ関税を避けることができるという点で、TSMCが競争でリードしているという点を強調した。 トランプ大統領は「ウェイ会長はここに工場を建てることで関税を解決している」とし「台湾に工場を建ててここ(米国)に送ればいつかは25%、30%、50%またはそのどんな数字になるだろう。 数字は引き続き上がるだろう」と述べた。 また彼は「カナダ·メキシコに投資した企業にもこう言いたい。 自動車工場を建てることにしたなら、ここに工場を建てるのがはるかに有利だ」と主張した。
同日の発表式では半導体生産支援金に対する言及も出た。 ハワード·ラトニック米商務長官は「バイデン政府からTSMCは補助金を受け、これは彼らが650億ドルを投資するよう促進した」とし「米国はTSMCがここに(工場を)建てるようにその金(投資予定金額)の10%を与えた」と指摘した。 そして、TSMCが今回米国に投資したのは補助金ではなく、トランプ大統領の関税政策のためだと強調した。 彼は「彼らは関税を避けることができるために米国に来たのだ。 今、皆さんはトランプ大統領の力を見ている」と付け加えた。
現在、米国産半導体は価格競争力がないが、関税が賦課される場合、状況は変わる。 半導体業界によると、トランプ政権がもし半導体に対して25%以上に達する関税を賦課する場合、米国内で外国産半導体は米国産より高くなると分析された。 例えば、台湾台南にあるTSMC3ナノメートル(nm)工程で生産されるパウンドリ用半導体はウェハー当り1万8000ドル以上であるのに対し、米国TSMC3nm工程から出てくる半導体はウェハー当り2万2000ドル以上水準であることが分かった。
現在、TSMC、サムスン電子、インテル、マイクロンなど主要企業の米国投資規模がさらに拡大する可能性がある。 TSMCはアリゾナ州フェニックスに計1650億ドルを投資すると宣言し、サムスン電子はテキサス州テイラーに370億ドルを投資して3·4nmファウンドリー工場を建設している。
[ワシントン特派員チェ·スンジン/ソウルイ·サンドク記者]