
蔚山(ウルサン)GPS発電所の現場は、緑色と黄色で塗られたパイプラインでいっぱいだった。 LNGが複雑に移動する経路だ。 発電所から4キロ離れている蔚山コリアエネルギーターミナル(KET)で天然ガスを気化させた後、高い圧力を加えてGPS発電所に送ると、GPSは定圧所で圧力を下げた天然ガスを燃料にガスタービンを回しながら1次電力を生産することになる。
蔚山GPS発電所の横には垂直に伸びた煙突型の「配列回収ボイラー」2台も目についた。 1次電力生産過程で排出された高温の排気ガスは、ここで回収され、スチームタービンを回す2次燃料としてリサイクルされる。 蔚山GPSは、平時には電気生産燃料としてLNGを100%使用する。
そうするうちに国際LNG価格が急騰する場合、タービン作動が中断されない線でLNG使用量を下げた後、LPGに迅速に燃料を転換してタービンを回す。 いわゆる「デュアルフューエル(duel fuel)」方式でLNG価格変動性に弾力的に対応できるようになる。
2つのガスタービンと1つのスチームタービンを備えた蔚山GPS複合ガス発電所の建設には、計1兆4000億ウォンが投入された。 SKガスが蔚山GPSの持分99%を保有している。 SKガスは1985年の創立以来、LPGの輸入·貯蔵·トレーディング事業を続けてきたが、事業多角化の次元でLNG分野に参入した。
蔚山GPSのチョ·スンホ代表は「LNGとLPGは燃料特性としてはほとんど似ているが、市場での特性は非常に異なる」としながらも「安い燃料を使って電力を生産し、収益を最大化できるというのが蔚山GPSの長所」と話した。 続いて「今後、水素混焼を経て全焼を通じて『ネットゼロ(Net Zero)』を達成する計画」と強調した。
SKガスは蔚山GPSが未来「電気化時代」を迎え、新成長動力になると見ている。 特に立地の面で競争力がある。 発電所は電力を生産して変電所を通じて送電することになるが、蔚山GPSは変電所との直線距離が700mに過ぎない。 SKガスと韓国石油公社の合弁会社であるKET LNGターミナルとの距離も4kmだ。
SKガスはKETと蔚山GPSを通じてLNG導入から貯蔵、供給、発電·販売まで連結する「LNGバリューチェーン(バリューチェーン)」を完成し、「ネットゼロソリューションプロバイダ(Net Zero Solution Provider)」に跳躍する方針だ。
SKガスのユン·ビョンソク代表は「蔚山GPS事業モデルの核心は『連結』にある」として「LNG·LPG間の連結だけでなくGPSとKETを連結したのが特徴」と説明した。 彼は続けて「AIデータセンターによる電力需要が拡大し、蔚山地域を含む国内産業用LNG需要も高い方」としLNG事業展望を楽観した。
[蔚山ハン·ジェボム記者]